<JFL:町田ゼルビア2-0MIOびわこ草津>◇前期第2節◇21日◇東京・町田市立陸上競技場

 来季のJ2入りを目指す町田ゼルビアがMIOびわこ草津を下した。98年W杯日本代表の相馬直樹監督(38)が、W杯メンバーの第1号となる監督1勝を挙げた。開幕戦で王者SAGAWAと1-1で引き分けた町田は、前半30分にFW木島が先取点、後半4分にMF星が加点しての快勝だった。

 相馬監督はピッチの選手とともに戦った。ベンチからテクニカルエリアへ飛び出すこと計45回。約2分に1回ペースで行ったり来たり。絶えず指示の声を飛ばし、味方選手がファウルで倒されれば感情を爆発させる。その姿は「現役」さながらだった。初勝利に「これで1つホッとした。(実感は)今晩あたり、何か思うのかも」と笑った。

 「世界」を知る男の就任で、チームはより戦う姿勢を強めた。FW勝又が「言葉に説得力がある。全体的にアグレッシブになった」と言えば、唐井GMは「勝負への厳しさと熱さを併せ持つ」と評す。昨季ホーム平均1886人だった観衆は、この日4993人。大きな期待を背負い、相馬監督がW杯イヤーに新たな1歩をしるした。【佐藤隆志】