左ひざ痛で離脱中の神戸FW大久保嘉人(27)が、17日仙台戦(ユアスタ)で公式戦4試合ぶりに復帰する。15日、神戸市内での全体練習に合流しフルメニューをこなした。神戸は公式戦6戦勝ちなしと危機的状況。W杯日本代表メンバー入りを確実にするためにも、まだ完治していない左ひざをかばいながら出陣する。

 もう休むわけにはいかない。大久保が、左ひざの痛みに耐えピッチへ戻る。3月27日横浜戦(ホームズ)後に左ひざ痛を再発させ、公式戦3試合を欠場。その間に神戸はJ2降格圏の17位へ転落。まだ完治していないが、チームを救うため仙台戦での復帰を決意した。この日から全体練習に合流し、精力的に汗を流した。居残りで約20分、右足だけで70本のシュートを放ち、ゴールへの意欲を高めた。

 大久保

 (試合に)出たいよ。いけるんじゃない。(左足で)シュートはまだ打たれへんけど、プレスをかけたりとかそういう動きも全然問題ない。

 W杯への再スタートでもある。けがの影響で日本代表の7日セルビア戦メンバーから外れ、日本は0-3と大敗した。5月のW杯メンバー発表まで約1カ月。岡田監督からの信頼は厚いが、W杯出場を確実とするためにもJリーグでのアピールは必要だ。「別に(代表の)他の選手のことは気にならんね。自分のプレーをするだけやから」と闘志を燃やした。

 まずは仙台戦に集中する。今季から主将に復帰。ただゴールを目指し、リーグ開幕戦以来、勝てないチームにカツを入れる。

 大久保

 これだけ勝てないと自信を失ってしまう。このままやったら(J2降格も)あるよ。ここで踏ん張らないと。危機感を持ってやらないと取り返しがつかなくなる。勝ってきっかけをつかみたい。

 まだ万全ではない。だが、大久保は神戸のため、そしてW杯のため、けがを押して戦う。【奈島宏樹】