J1清水のFW岡崎慎司が「24歳第1号弾」を約束した。16日、24回目の誕生日を迎えた岡崎は「(ゴールを)狙っていきますよ」と、17日のG大阪戦(万博)でのリーグ2戦ぶりの得点を力強く宣言。開幕から8戦無敗の快進撃で暫定ながら首位を走る好調なチームの最前線で、頼れるエースが、自ら“祝砲”を打ち上げる。

 新たな誓いを込めて、ロウソクの火を吹き消した。練習を終えた岡崎は、報道陣が用意した似顔絵入りのバースデーキーを目にすると「いや~気をつかっていただいてすみませんね~」と照れくさそうな笑みを浮かべた。全力プレーをトレードマークに23年、突っ走ってきた。プロに入ってからは誕生日を意識することもなくなったという。「前日まで、自分でも気づいてなかった」と無邪気に頭をかいた。

 23歳の1年間は、目覚ましい活躍で日本中を席巻した。日本代表の新エースとして、6月のW杯アジア最終予選ウズベキスタン戦で日本を本戦出場に導く決勝点を決めるなど、出場した16戦で実に13得点!

 チームでも、不動のエースとしてフル稼働した。期待を一身に浴びた分、プレッシャーも日に日に増したが「フォローしてもらったり、たたかれたり、いろいろ考える時もある。でも、いいとこ取りをして、どんどん前に進めばいい」と、正面から受け止めてきた。

 G大阪戦に向けたこの日の練習では、前節仙台戦で打撲した右ひざの痛みに配慮してシュート練習を回避した。「すぐに痛みが引くということはない。でも、試合になれば大丈夫です」と平然を装った。さらに「痛みには強いですから、どこでやめたらいいかわからないんですよね」とまで言った。長谷川監督も「多少、痛くても、がんばってもらうしかない。私だけじゃなくて、チームメートも本人もわかっている」と、絶対的な信頼を寄せる。

 気持ちは1つ。「みんなと勝ち続けていることが何よりも楽しい」。勝ち続けるために、エースはゴールを決め続ける。【為田聡史】