<ナビスコ杯:仙台1-0東京>◇26日◇1次リーグ◇A組◇ユアスタ

 W杯予備登録メンバーの東京MF石川直宏(29)が、仙台戦で十分に持ち味を発揮できず負けた。それでも、コンディションは良好で、時折、切れ味鋭い動きを見せた。24日の日韓戦は都内の自宅でテレビ観戦。代表メンバーの負傷を望んではいないが、石川は6月14日のカメルーン戦まで万全の状態で備える。

 気合が空回りしたのか、この日の石川は、なかなかチャンスメークまで至らなかった。それでも前半35分、ペナルティーエリア内右のゴールライン際でボールをキープ。FW平山がフリーでシュートを放つ決定機を演出した。予備登録メンバーのため、規定で22日の新潟戦は出場できなかった。「モチベーションも高く、いろんな思いで挑んだ試合だったが、結果を出せなかった」と振り返った。

 10日、日本代表メンバー23人から漏れた。石川は親交があり、兄と慕うプロサーファーの鍋島杏里と、W杯期間中の6月に大好きなサーフィンでリフレッシュする予定を立てた。だが、12日に予備登録メンバーに選出され、予定をキャンセル。招集を想定し万全の状態で備えるつもりだ。

 24日の韓国戦で日本は、ふがいない内容で敗れた。ポジションがかぶる大黒柱のMF中村俊は、痛めていた左足が万全でない。石川は「その辺の情報はわからないので。(代表は)そんなに意識しないでプレーしたい」と平常心を強調した。【塩谷正人】