Jリーグは8日、都内で裁定委員会を開き、仙台にけん責と制裁金200万円、浦和にけん責と同500万円の処分を決定した。5月15日の仙台-浦和(宮城ス)の試合後、約20人の浦和サポーターが立ち入り禁止区域に入ってペットボトルを投げ、観客に裂傷を負わせた。さらに数名が仙台の選手に向かって差別的な発言をした。差別発言による処分はJで初めてのこと。またホームよりもアウェーのクラブへの処分が重くなるのも初めてとなる。

 鬼武健二チェアマン(70)は「仙台は安全確認に不備があるなどホームとして責任を免れない。また浦和のサポーターによるトラブルは初めてでなく累犯として処分した。スタジアムが危険という印象を与えた責任は重い」と説明した。差別的な発言をした者の特定はできていないが、同チェアマンは浦和に調査の継続を指示したという。浦和橋本光夫社長は処分について「真摯(しんし)に受け止め、再発防止に取り組みたい」と話し、具体策については「サポーターとの話し合いは、これまでと同じやり方、頻度でいいのか。もう1度しっかり考えたい」などと話していた。