山形小林伸二監督(49)が30日、暑さも敵となる8月のリーグ戦6試合を乗り切るカギに、あえて「ハードワーク」を掲げた。体力を温存しながら勝ち点を稼ぎたい季節。だが同監督は「うまくやろうとしても、勝てない。(疲れて)へばったら代えればいい。誰にでも試合に出られるチャンスがある」と、選手にハッパを掛けた。

 28日の川崎F戦は、クラブを指揮して3年目で、初めて交代カードを1枚しか切らなかった。同監督は「みんな集中して良かったから、代えられなかった」と頭をかく。豊富な運動量でドローに持ち込んだため、代償として疲労も大きい。9日間で3試合目のG大阪戦(8月1日)では「(疲労を)見極めます」と、ベンチワークで勝負する。体力消耗の激しい8月は、実績に関係なく“走り負けない布陣”で挑むことも示唆した。指揮官は「みんなにチャンスがあるのが、うちのいいところ」。定位置争い夏の陣が、始まる。【山崎安昭】