<J1:G大阪2-0磐田>◇第21節◇29日◇万博

 磐田はアウェーでG大阪と対戦し、完封負けで3年4カ月ぶりの3連勝を逃した。

 ダービーを制して勢いに乗ったはずの磐田だが、最後まで沈黙を破ることはなかった。前半18分にCKから先制点を許し主導権を握られ、後半31分にも再びCKから追加点を奪われた。セットプレーから2発食らい、07年4月以来の3連勝を完封負けで逃した。柳下正明監督(50)は「内容は悪くない。2つのセットプレーから失点したところを修正していきたい」と課題を口にした。

 しかし、敗因はセットプレーからの失点以上に、ゴールを決められなかったことに尽きる。試合開始直前、大量の水をピッチにまかれた。柳下監督も思わず相手の西野監督に「いつもまくんですか?」と質問。スリッピーな状態でのプレーを余儀なくされ、中盤を制圧された。思わぬ「アウェーの洗礼」を受け、今季7度目の完封負け。現行制度になった05年以降では、08年に並ぶワースト記録にこの夏場の時点で並んだ。

 4月のホームG大阪戦での未勝利対決を4-3の乱打戦で制し、今季初白星を挙げてから約5カ月。攻撃での成熟度は完全に逆転していた。「まさかゼロで終わるとは思わなかった」とMF西。ゴールが遠のいた分だけ、勝利も遠ざかっていった。【栗田成芳】