19日に迫ったJ1みちのくダービー第2戦(宮城ス)は、強行出場のストライカーが勝負の鍵を握る。両ひざの痛みと闘う山形FW古橋達弥(29)は先発出場。13日に痛み止めの注射を打って集中して練習に取り組み、小林監督は、状態に太鼓判を押した。

 違和感が完全には消えていない。それでも古橋は、出場するからには、任務を遂行する覚悟だ。

 古橋

 コンディションは正直分からないですけど、ネガティブになってもいけないんで(両ひざの状態を)気にしないようにします。流れの中で相手を崩さないといけないんで(敵陣ゴールに近い)前線に絡んでいきたい。

 6月下旬の酒田キャンプで1度注射を打ち、劇的に効いた。だが今回は「前回ほど良くはないのが事実」(小林監督)。それでも古橋は「動ける痛み」だと話しているという。実際にこの日の練習でも、相手DFの背後へ飛び出すスピードや、マークを引き連れておとりとなる動きに、不安を感じさせない。「古橋はいいよ」と、同監督は納得の表情だ。

 12日名古屋戦では後半開始から出場も、37分間のプレーで退いた。ベンチを蹴り上げて悔しがった古橋。その姿を思い浮かべながら同監督は「今度は試合で爆発する気がする。動きがキレキレだもん」と弾む声だ。攻撃的なポジションなら、どこでもこなせる背番号9。残留争い集団から離れ、少しでも上位進出のための起爆剤となる。【山崎安昭】