札幌がドラゴンズフィーバーに乗って旋風を起こす。コンサドーレ札幌は9日、天皇杯3回戦でJ1名古屋と対戦する。札幌が天皇杯で好成績を残した04、06年は、ともにプロ野球セ・リーグで中日が優勝している。今年、中日は4年ぶりにリーグ制覇。吉兆ともいえる“コンサドーラゴンズ伝説”でJ1首位から勝利を奪う。

 失うものは何もない。札幌がチャレンジャー精神で名古屋に食い下がる。8日の練習後、石崎信弘監督(52)はPK練習も導入し「トーナメントの戦い方がある。何が起こるか分からんよ。ギャフンと言わせたいね」と意気込んだ。

 不思議な“都市伝説”が札幌を勝利に導く。中日優勝イヤーの札幌の天皇杯戦績は99年2勝、04年3勝、06年は4勝で過去最高の4強進出。右肩上がりで勝利数も伸びており今年もこの方程式に乗れれば、5勝して元日決戦に達する。

 06年の快進撃を経験しているDF西嶋は「あのときは勝ち進むごとに自信が深まっていった。日本ハムファンですけど、あやかれるのならあやかりたいですね」と話す。中日ファンのGK高原は半信半疑ながら「そうですか。頑張りたいですね」と闘志を見せた。あとはファンと選手が一丸となり迷信を現実に変えるまでだ。【永野高輔】