最終節はいろんな記録に決着だ。清水のチーム内得点ランク争いが明日4日のG大阪戦(午後3時半=アウスタ)で決着する。現在、FW岡崎慎司(24)とFW藤本淳吾(26)が両者1歩も引かず、ともにチーム最多の13得点をマーク。今季、攻撃をけん引してきた2人のストライカーがラストゲームで、それぞれの特徴でゴールを狙う。

 「頭」の岡崎か、「技」の藤本か-。2人のストライカーの勝負は最終戦までもつれ込んだ。08、09年のチーム内得点王の“王者”岡崎は決戦2日前の2日、紅白戦で味方との連係を確認するとグラウンドをジョギングし調整を切り上げた。一方、“挑戦者”の藤本は、居残りでシュート練習に没頭。自慢の左足でゴールの左右にさまざまな種類のシュートを打ち分けた。

 岡崎

 今季は1度もないので、最後はダイビングヘッドでいきたいですね。

 藤本

 やっぱりループシュートかな。理想のゴールはボールを奪ってから早く攻める。自分が点を決めて勝てれば一番いい。

 今季、ここまでリーグ2位タイの60得点を誇る攻撃陣をけん引してきた両ストライカーが、そろって最終戦でのゴールを堂々宣言した。長谷川監督も「前線の両サイドの2人の活躍が今年の得点力アップの原動力になっている」と、2人の貢献度を高く評価した。

 岡崎が得意にするのは、意外にも今季はまだ1度もないダイビングヘッド。藤本は、チーム屈指のテクニックを駆使したコントロールシュートが特徴だ。岡崎が「淳吾くんは能力が高いし、これぐらい点を取って当たり前のプレーをしている」と話せば、藤本も「オカの点数に追いつこうと思って、やってきた結果」と、認め合う仲でもある。

 岡崎が「頭」ひとつ抜け出すか、藤本が「技」ありのループシュートで頭上を越すか。いずれにしても2人のゴールは白星フィニッシュに必要不可欠になる。【為田聡史】