仙台の次期監督候補に名前が挙がっている前日本協会技術委員長の小野剛氏(48)が8日、渡航先のヨーロッパから帰国した。09年からFIFAインストラクターとして世界各国を飛び回り、選手や指導者養成に携わっている。日刊スポーツ東北総局の電話取材に「(帰国したら)騒ぎになっているみたいで。驚いています」と答え、騒動には「私に聞かれても…。コメントしようがありません」と困惑した。仙台からの就任要請に関しては、明言を避けた。

 小野氏

 いくつかのクラブから「次はウチにぜひ」「近く、タイミングが合えば」という、お話(オファー)をいただいているのは確かです。複数ある中で、具体的なクラブ名を出すことは私からはできません。

 この日、手倉森誠監督(43)はクラブハウスで「早ければ明日(9日)にも、白幡社長と話し合いができそう。どこまで踏み込んだ話をするか、まだ分かりません」と言うにとどめた。

 監督問題が正式に決着しないまま、仙台は今日9日に練習再開を迎える。来季加入が内定した流通経大4年のFW武藤雄樹(22)と新潟明訓高3年のGK石川慧(18)も合流する。新シーズンの幕開けを象徴するフレッシュな新人が、複雑な環境で第1歩を踏み出すことになる。【木下淳】