2日連続のさいたまダービーが開催される。今月20日、さいたま市内に本拠地を置く、浦和と大宮が対戦するプレシーズンマッチ「さいたまシティカップ」が行われる。さらに翌21日にも、浦和ペトロビッチ監督(45)の要望で大宮との練習試合が組まれることが濃厚になった。実現すれば、異例のダブルさいたまダービーとなる。また15日、浦和は、指宿での2次キャンプを打ち上げて帰京した。

 昨日の敵は、今日も敵。浦和と大宮のさいたまダービーが、2日間連続で楽しめる。20日の「さいたまシティカップ」の翌21日に、浦和が大宮と異例の連戦を組む。この連戦に勝ち残り、開幕スタメンを奪うのは誰だ。

 今年の浦和は、実戦形式を重視。13日のプレシーズンマッチ鳥栖戦の翌日も、京都と練習試合を行った。ペトロビッチ監督はスタメンをフルチェンジし、ほぼ全選手を90分間プレーさせて連係をチェック。

 ペトロビッチ監督は、試合で選手の戦術理解度を確かめる方針で、そのためには連戦も、対戦相手が同じでも、その原則を曲げない。大宮戦でも同様に、プレシーズンマッチの緊張感を保ったまま、やれるかぎりの組み合わせを試し続ける。

 浦和の柱谷GMは「けが人の状況など、プレーできるメンバーをそろえられるのかが問題です」と言った。現在、浦和のけが人は、14日の接触プレーで腰を打撲したMF山田直のみ。大宮はけが人はゼロ。このままなら両チームともメンバー確保は可能だ。

 練習試合はさいたま市内のチームのグラウンドで、浦和ホームで行う予定。昨季のフィンケ体制では、同グラウンドでの練習試合は非公開だったが、今季は一転して公開。5日の東海大との練習試合には約650人の観客が訪れる中、新ブラジル人助っ人FWマゾーラが躍動し、サポーターは今年の浦和に期待を抱いた。今回の連戦は、2戦ともファンの熱い視線の中、レギュラー取りへ必死な選手の戦いの場となる。

 「さいたまシティカップ」(大宮の本拠地・NACK5スタジアム)のチケットは市民優先販売のみで完売するほどの人気。大宮との最近2年間の公式戦対戦成績は2勝1分け2敗。ペトロビッチ監督は「試合に臨む以上は、勝ちたい」と連勝を宣言した。さいたまダービー連戦で、ペトロ浦和の底力が試される。【保坂恭子】