鹿島の日本代表DF岩政大樹(29)が「二刀流」ならぬ「二頭流」で名古屋を封じる。岩政は25日、今季初タイトルがかかる今日26日のゼロックス・スーパー杯名古屋戦(日産ス)に向け調整した。鹿嶋市内のグラウンドでセットプレーを確認し、190センチのFWカルロン、ヘディングに強いFW田代らをマーク。名古屋の得点源、194センチのケネディ、185センチの闘莉王対策を行った。

 都内で行われたJリーグキックオフカンファレンスに出席した岩政は、ケネディ、闘莉王との空中戦について「(相手の)身長だけじゃない。この人だから、こうするというやり方がある」と、それぞれに対処することを説明。セットプレー時の強力なターゲット2人に対し「二頭流」で迎え撃つ。

 岩政は数学の教員免許を持つ読書家。「二刀流」を極めた宮本武蔵が著した兵法書「五輪書」が印象に残っている。相手を知り、それに即して対応する。その武蔵の精神をサッカーに生かし、ケネディ、闘莉王を高さで封じ込める構えだ。

 今年は選手会長として4年目を迎え、来年1月で30歳。「今までやってきた集大成の年にしたい」。20代最後のシーズン初タイトルに並々ならぬ意欲を見せた。【塩谷正人】