最後は勝って開幕だ。磐田は今日27日、J2岐阜とプレシーズンマッチ(午後2時=長良川)を行う。開幕前最後のJチーム相手の実戦で、GK川口能活(35)が故障離脱中のMF那須大亮(29)に代わり「主将役」を務める。

 26日、大久保グラウンドで行ったセットプレー練習で、川口はDF陣との連係を入念に確認した。その後の自主練習では、シュートストップを繰り返し行い、士気を高めた。3月5日の開幕(対甲府=中銀スタ)前最後の実戦に向けて守護神は「勝ちにこだわってやる必要がある。結果を残すことが開幕につながってくる」と勝利の重要性を強調した。

 チームはキャンプでJ相手の練習試合を5試合行い未勝利のままだ。今季テーマに掲げている「縦の攻撃」は随所で形になってきたが、逆に守備面でカウンターから失点する場面が多く、課題も残った。さらに、20日に行われたG大阪戦では不動のボランチ那須が負傷。岐阜戦はチームの精神的支柱を欠くことになったが川口は「僕が後ろでドッシリと構える。開幕に向けて高ぶる気持ちは大事だけれど、落ち着きも必要。バランスを取れるようにコーチングをしたい」と那須の代役を買って出る。

 昨年はケガで開幕戦に間に合わずリーグ前半を棒に振った。今季はチーム始動から1カ月間順調な調整を続けており、開幕には「100%の状態で行けると思う」と手応えを感じている。あとは勝利だけ。すべての手順を知る男の答えだ。【神谷亮磨】