Jリーグは明日5日に各地で開幕する。G大阪はC大阪とのダービー(万博)で、6年ぶりの優勝へ向けたシーズンに突入する。G大阪西野朗監督(55)は3日、宿敵を完全KO宣言。ボクシング世界王者の長谷川穂積のように、「(C大阪を)殴り続けて、きれいな顔のまま帰りたい」と挑発した。C大阪とのリーグ戦は03年10月以降9試合負けなし。ACL初戦でともに勝利を収めた両雄が、激しい火花を散らす。

 6年ぶりのリーグ優勝へ指揮官の並々ならぬ決意の表れだった。開幕を目前に控えた西野監督がボクシングWBC世界フェザー級王者で、前日2日の公開練習で「今回(4月の初防衛戦)は、きれいな顔で終わりたい」と話した長谷川穂積のコメントを引き合いに開幕戦のKO勝ちを宣言した。

 「点の取り合いになる展開もあり得るが、失点は限りなくゼロにしたい。殴られたら殴り返すのではなく、殴り続けたい。きれいな顔で帰れたらいいね」。

 G大阪は昨年、スタートダッシュにつまずき、開幕6試合目でようやく初勝利。序盤に出遅れたことが結果的にV逸の要因になっただけに、今年は序盤から着実に勝ち点を積み上げたい。西野監督は「開幕は34分の1ではなく、重みのある重要な試合。しかも去年トップ3に入ったチーム同士のダービーだから」と話し、高いモチベーションで開幕戦に挑む。

 幸いにも、ACLメルボルン戦で左膝を痛めたDF加地は出場できる見通しが立った。フル出場が期待されるMF遠藤も「ダービーでは負けないようにしたい。勝ち点3を取れればいい」と必勝を誓った。

 G大阪は03年7月13日(万博)の負けを最後に、リーグ戦の大阪ダービーでは1分をはさみ8連勝中。通算でも17勝1分8敗と相性がいい。互いに攻撃的なチームで激しい試合展開が予想されるが、04年6月16日(長居)以来8試合ぶりとなるダービー完封勝ちも視野に入れる。1日のACL初戦は5発大勝発進。Jリーグでも、相手を殴り続ける快勝でシーズンを突っ走る。【福岡吉央】