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 クラブW杯:バルセロナ4-0サントス>◇決勝◇18日◇横浜国際

 南米王者サントスが手も足も出なかった。FWネイマール(19)は「勉強になった」と声をしぼり出すのが精いっぱいだった。ブラジルの天才児が場内を沸かせたのは後半12分。MFガンソからの浮き球のパスを受けると、GKと1対1に持ち込んだ。しかし股間を狙ったシュートは足に当たりゴールならず。90分で放ったシュートはわずかに2本だった。

 世界一を肌で感じた。若きエースは「最高の選手もいて、最高のチームだった。どうサッカーをすればいいか教わった」と話した。強がることもできない完敗。常々「世界最高の選手はメッシ」と口にしていたが、その相手エースは2得点で実力を示した。

 バルセロナのグアルディオラ監督が話していたことがよみがえった。「勝てるようになるまでたくさん負けた」。今季は南米王者になったが国内リーグは10位に失速。順風満帆ではなかった。ネイマールは「僕らは今日負けた。これからどうやれば勝てるか考える」と先を見据えた。

 母国開催の14年W杯までサントスとの契約を延長した。目標は世界一になること。クラブでは達成できなかったが、まだ19歳。「無理やり大人にはなれないし、時間が必要だ」と口にしている。

 試合後の取材エリアではマッチアップしたバルセロナDFプジョルから、ねぎらわれるようにぽんぽんとたたかれた。悔しさを胸に、ネイマールは雪辱の日を待つ。【加納慎也】