<慈善試合:JAPANスターズ4-2東北ドリームス>◇23日◇ユアテック

 ドイツ組の3人が“強行出場”した。日本プロサッカー選手会(JPFA)主催の「クリスマス・チャリティーサッカー2011」が行われた。試合前に所属チームからのドクターストップで出場を断念したMF香川真司(22=ドルトムント)とDF内田篤人(23=シャルケ)は、後半42分から線審に立候補して1万3889人の観衆を沸かせた。MF大津祐樹(21=ボルシアMG)はハーフタイムに会場に到着後に途中出場し、ファンを喜ばせた。

 サンタクロースの格好でファンサービスに専念していた香川と内田が線審に早変わりすると、大観衆の興奮も最高潮に達した。

 香川

 寒い中たくさんの人が来てくれていたし、何かやってやろうと思っていた。

 急性胃腸炎で直前の試合を回避。前日夜にチームから電話で血液検査の結果が伝えられ欠場が決まった。プレーは断念したが、線審でショートコーナーを蹴るサービス。「ラインズマンとワンツーするなんてサッカー史上初でしょ」と笑った。

 負傷明けの内田も開始1時間前に所属チームから、休養を強制するファクスが届いた。「(線審は)高校の部活以来です。ゴンさんにパスが出たらすべて流すつもりでした」。

 大津はチーム練習終了後、18時間かけて移動し、ハーフタイムに到着。後半32分から出場した。「荷物持って走ったのがアップでした。それくらいの価値がある」。

 香川は「まだ電気がつかなかったり、家が流されてそのままのところも見た。復興はまだまだ時間がかかる。もっと結果を残す自分たちを見せたい」と、地に足をつけた支援を強調した。【鎌田直秀】