<プレナスなでしこリーグ:新潟0-1浦和>◇第4節◇6日◇東北電ス

 代表復帰をまだまだあきらめない。浦和FW荒川恵理子(32)が値千金の1発を決めた。新潟戦(東北電ス)の後半16分、右サイドからのクロスにゴール前へ飛び出し、右足で押し込む決勝弾。大舞台を知るベテランストライカーが今後も得点量産でロンドン五輪メンバー入りを目指す。

 ゴールの香りに引き寄せられるように、荒川は走った。後半16分、右サイドのFW吉良からクロスが入る。ボンバーヘッドを揺らしながら相手DFをかわし、中央を抜け出した荒川の右足が前に出る。外側でからませたボールは、そのまま角度を変えゴールに吸い込まれた。手詰まり状態をこじ開ける、存在感たっぷりの決勝弾となった。

 2戦連続の引き分けから抜け出した。「後半になってリズムが出てきたので、この流れでいきたいと思っていた。勝てていない試合ではシュートチャンスがなかなかつくれなかった。とりあえず決められてよかった」。アウェーでつかんだ白星を、誰よりも喜んだ。

 日本代表復帰をあきらめてはいない。そのためには勝利のための得点を積み重ねるしかない。「(チームは)まだ力を出し切れていない部分もあるんで、コミュニケーションをとりながらやっていきたい。今日は勝ったけど、優勝という目標があるんで」。勝ち点を8とし4位に浮上した。次戦は2位岡山湯郷戦(12日、NACK)。代表候補が多く君臨する上位をたたくことが、荒川の復活ロードになる。【今井貴久】