絶対に負けられない戦いだ。なでしこリーグ仙台レディースは明日3日、ホームで日テレを迎え撃つ。国際女子クラブ選手権(30日開幕)出場圏内の2位日テレとは勝ち点4差。残り2戦での逆転にはまず明日の勝利が大前提。千葉泰伸監督(42)も「0-1でも0-2でも一緒。勝たないと意味がない。なりふり構わずいきますよ」と並々ならぬ執念をにじませる。

 そんな思いを共有している選手の中でも、2試合連続でFW先発が濃厚なMF井上綾香(18)が特に熱い。U-19日本代表として10月のアジア選手権に出場したが、途中出場1試合のみ。その試合で意地のゴールこそ決めたものの、チームも来年のU-20女子W杯出場権を逃すなど不完全燃焼に終わった。日テレには同世代のFW田中美南(19)ら代表のチームメートが数多く在籍するだけに「日テレの選手がたくさん試合に出ていて悔しかった。特に同じポジションの美南には絶対に負けたくない。自分が決めて勝ちます」と意気込む。

 5月の対戦では0-5の完敗。それでも千葉監督は「シュート数は同じ10本だし、スタッツを見ればスコアほどの差はなかった。自分たちのミスで失点し、メンタルが崩れてしまったことが原因」と冷静に分析した上で「井上が悔しさをぶつけてくれることに期待したい」。女王INAC神戸に続く2強崩しに、自信をもって挑む。【亀山泰宏】