なでしこリーグ仙台レディースのFW川島はるな(20)が12日、JFAアカデミー福島1期生のINAC神戸MF田中陽子(20)ら5人と一緒に、福島県いわき市で開かれた同県楢葉町の成人式に出席した。午前4時半から2時間かけて準備した艶やかな晴れ着姿で登場した川島は「今までは自分のことで精いっぱいだったけど、周りに気を配れるようになりたい」と新成人としての目標を掲げた。

 静岡県藤枝市出身だが、楢葉中から富岡高の約5年間を過ごした福島で区切りの日を迎えた。前日11日には震災後初めてJヴィレッジや寮などを訪問。厳しい練習を積んだ第2の故郷の現在の姿に「懐かしい思いと寂しい思いと複雑な気持ち」を抱いた。

 高卒3年目の今季も仙台でプレーする予定。「どこのポジションで何を求められるのかまだ分からないけど、自分の長所を伸ばしていければ」と飛躍を誓う。1期生8人中、東北のチームでプレーするのは川島1人。「まだ復興には時間がかかるかもしれないけど、今、私はサッカーでいい結果を届けて恩返しできればと思う」と決意を新たにしていた。【高場泉穂】

 ◆川島(かわしま)はるな

 1993年(平5)4月12日、静岡県藤枝市生まれ。高洲小3年の時に高洲スポーツ少年団でサッカーを始める。06年、JFAアカデミー福島に1期生として入校。楢葉中、富岡高に通学した。09年U-16アジア選手権3位、10年U-17W杯準優勝、11年U-19アジア選手権優勝。12年から仙台レディース所属。家族は両親、兄、弟。156センチ、46キロ。血液型O。