INAC神戸のベテランMF澤穂希(35)がリーグ4連覇へ、新生INAC神戸を引っ張る。チームは30日、神戸市内で今季の練習をスタート。海外移籍が秒読みのFW川澄、DF近賀をはじめ、FWゴーベル・ヤネズら主力の中堅世代5人が抜ける中で今季の開幕を迎える。澤は「(私に)ついてきてほしい」と、チーム最年長の姉貴分として平均年齢22・6歳の若いチームを先導していく決意を明かした。

 この日は早速、新人MF伊藤に「守備の時は遠慮せずもっと声を出していいよ」とアドバイスを送るなど、前田新監督の初日練習でルーキーの緊張をほぐした。「大変な1年になりそうだが、若返ったチームで経験も少なく、思うようにいかない中で、経験してきたことをどんどん伝えていきたい」と、若手の育成に対する自覚も十分だ。

 始動前には神戸市東灘区の弓弦羽(ゆづるは)神社で必勝祈願。同神社は日本協会のシンボルマーク同様、八咫烏(やたがらす)がトレードマークで、サッカーの神様に今季3冠達成をお祈りした。昨年はチームが同神社に出張の必勝祈願を依頼し、見事4冠をつかんだ。御利益のある神社の後押しも受け、澤がリーグ4連覇へと導く。【福岡吉央】