サッカーでも笑いでも、中心を張る。3月のアルガルベ杯(ポルトガル)に臨むなでしこジャパンと同じく3月のラ・マンガ国際に出場するU-23日本女子代表の国内合宿が24日、千葉県内でスタートした。なでしこリーグ仙台レディースからU-23代表に選出されたルーキーMF入江未希(18=日ノ本学園高)は、関西出身のノリの良さでチームに溶け込み、ピッチでの活躍につなげるプランを披露した。

 初日の締めくくりは、なでしこジャパン対U-23代表という豪華な紅白戦だった。入江は2本目のボランチでプレー。10分にも満たない短い時間だったが、宮間や川澄らとのマッチアップは収穫も多かったようで「なでしこの選手はプレーのひとつひとつが正確で速いです」と目を輝かせた。

 入江自身、11年のU-16代表以来となる世代別代表。12年のU-20女子W杯で銅メダルを獲得したメンバーも多くいる中では新顔にあたるものの「猫をかぶらず、自分の色を出すことで溶け込みたいですね」と遠慮するつもりはない。秘策も考えてある。「笑いを取って盛り上げたいですね。関西出身なんで、周りのハードルも上がってると思いますけど、それを越えられるように頑張りたい」とニヤリ。高校でもチームメートを“相方”に、息のあった掛け合いで雰囲気を和ませてきた。明るい性格を武器に、ピッチ外から存在感を出していく考えだ。

 もちろん、本業は忘れていない。U-23代表ではMF柴田(浦和)と並んで最も小さい身長153センチ。「海外は自分よりフィジカルが強い選手ばかり。ポジショニングだったり正確性だったり、その中でも通用するプレーを目指す」と意気込む。21日に仙台のトレーニングマッチを視察したなでしこジャパンの佐々木監督も入江を高く評価しており、今大会の活躍次第では、という今後への期待も膨らむ。「グイグイいって立場を確立したい」。まずはスペインで鮮烈なインパクトを残す。【亀山泰宏】