日本サッカー協会の副会長に、国立西洋美術館の馬渕明子館長(66)が就任することが13日、分かった。1921年(大10)に設立された同協会で、女性が副会長職に就くのは史上初めて。同日、東京・文京区のJFAハウスで開かれた理事会で報告されて、同協会幹部から「馬渕さんは、サッカーの仕事にかかわったことはないが、サッカーが好きだそうです。期待は高いです」との報告があった。29日の評議委員会後の新理事会で、就任が正式に決まる。

 日本協会は一昨年の4月1日に公益財団法人となり、幅広い人材起用を検討してきた。女子日本代表(なでしこジャパン)が11年女子W杯(ドイツ大会)で優勝し、チームとして初めて国民栄誉賞を受賞するなど、サッカー界における女性の比重が高まっている。初の女性副会長は、時代の流れとも言える。

 ◆馬渕明子(まぶち・あきこ)1947年(昭22)6月18日、神奈川県茅ケ崎市生まれ。72年東大教養学部フランス科卒業。パリ第4大学留学。東大文学部助手、青学女子短大助教授、日本女子大助教授などを経て、13年8月に国立西洋美術館館長就任。