<高円宮杯U-18プレミアリーグ・イースト:青森山田高1-0清水エスパルスユース>◇第13節◇13日◇青森山田

 青森山田高が首位の清水エスパルスユースを破り、4連勝。通算5勝5敗3分けで勝ち点18とし、暫定3位に浮上した。後半39分、相手にPKを与えたが、GK広末陸(16)が好セーブで阻止。同ロスタイムにFW中田稜大(18)がヘディングで決勝点を奪った。リーグ前半(7月まで)は最下位だったが、後半は全勝と好調だ。

 試合は最後に動いた。後半39分、相手にPKが与えられた。決められると勝利は厳しくなる。だが8月の高校総体で再三PKを止めてきた広末が、右へ横っ跳びにはじき返した。これで流れは変わった。

 ロスタイム、FW木戸隆生(17)のクロスに中田が頭で合わせ、ゴール深くに押し込んだ。相手の反撃を抑え試合終了。劇的な勝利にイレブンは抱き合い、喜んだ。リーグ上位の流通経大柏高、市立船橋高に続き首位清水を倒す快進撃だ。

 以前はPKが苦手だった広末は、毎朝練習を続けてきた。「DF陣が体を張って、相手にいいシュートを打たせていなかった。ここで自分が止めないと」の気概だった。「リーグ後半は全勝という目標を、みんなで決めた。気持ちが試合に出た」と振り返った。

 中田は途中出場して3分ほどで決勝ゴール。「点を取れと言われてピッチに送り出された」が、見事期待に応えた。9日には先輩のMF柴崎岳(22=鹿島)がベネズエラ戦で日本代表初ゴールを決めた。「柴崎さんの選手権準優勝を見て青森山田に来た。自分も青森山田の名を高めたい」と声を弾ませた。【北村宏平】