奥さん、みんなと一緒に走ってください-。サッカー元日本代表MFの奥大介さん(38)の交通事故死から一夜明けた18日、移住先だった沖縄県宮古島市では、今日19日に開催される「エコアイランド宮古島マラソン」の選手受け付けが行われた。ハーフの部にエントリーしていた奥さんのゼッケンは、北からの居住地順と受け付け順で460番。大会の運営者は、「460」のゼッケンやプログラムなどを入れた袋を撤去せず、受け付け会場の体育館に並べて置いていた。

 広報担当の石原雄さん(39)は「エントリーした有名な方が大会直前に亡くなったのは、初めてのケース。それでも通常の選手と同じ扱いで、受け付け会場にゼッケンや袋は並べておきました」。2008~10年の東京・多摩大目黒高監督時代の奥さんと宮古島で会ったことがあるという。「礼儀正しい方でした。マラソンで走る姿を見られなくて残念。一緒に走ってほしいという気持ちを込めて、エントリーを残しました」と説明した。

 奥さんは招待したゲスト選手ではないため、大会として哀悼の意を表することはないという。天国に行った奥さんの健脚ぶりの象徴として、460番のゼッケンが約1600人のマラソンランナーを見守る。【柴田寛人】