<プレナスなでしこリーグ・エキサイティングシリーズ:浦和0-1新潟>◇第10節◇24日◇浦和駒場

 浦和が5季ぶりの年間優勝を手にした。新潟に敗れ、勝ち点24で日テレと並んだが、得失点差で上回った。前身のさいたまレイナスFC時代の04年、浦和としての09年に続く3度目の頂点で、賞金700万円を獲得した。浦和はレギュラーシリーズ1位の岡山湯郷とともに30日開幕の国際女子クラブ選手権に開催国代表として出場する。

 試合後、他会場の結果を聞いた浦和の選手たちの表情は一気に晴れ渡った。優勝杯を掲げ「We

 are

 Reds!」と雄たけびを上げると、サポーターからは紙吹雪で祝福された。昨季6位からの大躍進。MF後藤主将は「年間優勝は1戦1戦の積み重ね。感謝しています」。苦しんだチームが、頂点に立った。

 大敗さえしなければ、優勝が決まる状況だった。右ひざ負傷で主力のMF猶本を欠く中、決定機を決められず、後半26分に失点した。それでもリーグ最少の8失点。全員守備を追求し、オフに毎日1時間半も走り込んだ成果が実った。

 レギュラーシリーズは、最終節でINAC神戸に敗れた。3位に沈み、岡山湯郷に優勝を奪われた。エキサイティングシリーズでも、第1節でINAC神戸に2点を先行しながら引き分けた。だが、続く日テレ戦に3-0と勝利。吉田監督は「そこが勝負だと思っていた。選手がよく成長してくれた」。突出した選手のいないチームは、1戦1戦こなしながら力をつけた。

 この日のベンチ入り18選手の平均年齢は21・3歳。国際クラブ選手権に向け、後藤は「どれだけ通用するか試したい」。若きチームの成長は、まだまだ止まりそうにない。【桑原亮】