<チャリティーサッカー2014:東北ドリームス12-8JAPANスターズ>◇14日◇ユアスタ

 武藤サンタが全力プレーを東北に届けた。日本プロサッカー選手会が主催する東日本大震災の復興支援試合「チャリティーサッカー2014」が開催された。日本代表FW武藤嘉紀(22)の先制点から始まり両チーム合計20ゴールが生まれる乱打戦。「人生初」という主将マークを巻いた武藤は「最初から決めるチャンスがあったら決めようと。一番喜んでくれるのがゴールだから」と先陣を切った。

 前半4分に約70メートルのドリブルからシュートを決めると、同10分にFW柿谷のお膳立てで追加点。同34分に退いたが、試合残り6分のところでサンタ姿で再登場した。赤い帽子と衣装を身にまとっても切れ味は変わらない。「ちょっと重いけどたいしたことない」と終了間際には弾丸シュートの“贈り物”。ハットトリックで激動のシーズンを締めくくった。

 何をしても絵になる男は「なかなかのデキだったと思う」とニヤリ。試合後には今季限りで現役から退く仙台FW柳沢と鹿島DF中田と写真を撮った際、2人から「お前が頑張っていくんだぞ」とバトンを託された。「楽しむことができたし、逆に力をもらった」と日本の新星はしばしの休息を経て、来年1月開幕のアジア杯に備える。【栗田成芳】