今度こそ完全復活だ。山形は8日、山形・天童市内で練習を行い、右足首捻挫から復帰したMF宮崎光平(30)が奮闘した。ランニングから筋トレまで2時間半の調整。特に対人練習で激しい当たりをみせ、けがを恐れぬハートの強さを証明した。「そろそろ自分も、という気持ちが強い」。遅れを取り戻し、大暴れする決意の表れだった。

 昨季、10月16日の川崎F戦での第3第4横突起骨折で、終盤戦を棒に振った。同2日のG大阪戦で金星につながるゴールを決めるなど、公式戦3戦連発で脚光を浴びた直後だった。年末に復帰し年明けから絶好調。しかし2月23日、右足首に痛みが走った。「何か違和感はあったけど全然(けがとは)気付かなかった」。翌日から別調整。皮肉にも「宮崎」キャンプで再び見舞われた悪夢だった。「開幕には間に合わなかったけど。今週メンバーに選ばれるようにやるだけ」。12日アウェー新潟戦での復帰を視野に入れた。

 家族の支えで心も癒えた。キャンプ中、地元・熊本に長女葵ちゃん(3)、次女那菜ちゃん(2)を預けたところ、「熊本弁」を覚えてきた。「何か、面白かった。いい休養になった」。娘たちに元気をもらい、心身ともに充実。宮崎がチームの今季初勝利のため帰ってくる。【湯浅知彦】