<J1:仙台1-0福岡>◇第9節◇3日◇ユアスタ
これが「11年版仙台」だ!
東日本大震災のショックにめげず、破竹の3連勝を果たした。福岡に粘り勝ち。後半33分、MF梁勇基(29)の左CKからFW赤嶺真吾(27)が頭で今季初ゴールを挙げた。J1での3連勝は9年ぶり。山形が首位柏に2-1で勝利したため、仙台が昨季第2節以来の首位に立った。
理想の戦い方ではなかった。最下位チームに押し込まれた。だが固く結ばれた仙台イレブンの糸は切れない。勝負どころでは太い絆となって相手ゴールに襲いかかった。それが後半33分。MF梁の左CKをファーサイドのDF鎌田が折り返す。ボールが相手GK付近へ。キーパーボールと思った瞬間、FW赤嶺がとてつもないジャンプ力で跳び上がる。GKの前へ躍り出て頭でズドン。今季初ゴールは首位を決める値千金弾となった。
「キーパーを味方がブロックしていた」と突っ込んだ。チームメートが赤嶺に「道」をつくっていた。MF角田が相手GKと競り合い一緒につぶれる。赤嶺の前には2戦連発中で震災後のヒーローだったMF太田がいた。身長175センチの体を思いっきり使って競り合う。2人の体を張ったプレーで相手は赤嶺に近づけなかった。手倉森監督は「みんなが赤嶺に力を与えてくれた」。関口も「点を取る選手だけが偉いわけではない」と言った。4戦中わずか4得点で首位に躍り出た理由はこの団結力だった。
前半16分、赤嶺は競り合いの着地に失敗し左足首を捻挫。試合後は「次節も近いので」と大事を取り、松葉づえで登場した。避難所生活を送る人たちの生活を知るだけに、痛みをこらえゴールを奪った。
奪首をアシストしたのはお隣の山形だった。手倉森監督は「東北の両チームが勝ったことはすばらしいこと」。「がんばろう!
東北・宮城」の言葉を、誰が目立とうともせず選手全員が、必死に体現し続けている。【三須一紀】



