浦和が異例の「愛の力」で苦手の夏を乗り切る。選手の夫人を対象とした料理教室を6月にも開くことが23日、分かった。夏バテ防止対策の一環として、栄養バランスの取れた食事を家庭で提供してもらうのが目的だ。

 先月からスポンサーでもある明治のスポーツサプリメントブランド「SAVAS(ザバス)」の関係者との協議で計画が浮上。専門家やクラブの栄養士が指導者となり、既婚選手の妻を対象に、夏場に入る前に実施する。

 08年以降、浦和は夏場に失速を繰り返してきた。09年には7月18日~8月29日までリーグ戦とナビスコ杯合わせて8連敗を記録。昨年も7、8月は負け越した。今季は東日本大震災の影響でJ1第2~6節の5試合が7月に延期されたため、6~8月にリーグ戦とナビスコ杯を計18試合消化しなければならない。ペトロビッチ監督(45)も夏場の過密日程の乗り切り方を思案していた。

 そこで悪い流れを断ち切るため、ピッチ上での体力強化のほか、今年は栄養面にも着目した。1日3食のほとんどを自宅で食べる選手には妻の協力が欠かせない。そこで夫人にもクラブ主導で専門的な知識を学ぶ場を提供することにした。家庭を持つ選手には愛のこもった手料理がなによりの栄養源になる。一家の大黒柱である夫のために、そしてチームの勝利のために、「愛の力」が夏場対策のカギを握る。