モンテにも甲子園の風が吹く。8月に入っても依然17位と低迷する山形。今月残り4試合は、文字通り生き残りを懸けたサバイバルゲームとなる。9日の練習前に行ったミーティングで小林伸二監督(50)は「トーナメントだと思って戦おう」と選手を鼓舞。「負けたら終わり」の高校野球になぞらえて、8月4戦をシミュレート!

 <1回戦>

 甲府は、三浦監督の解任で現場復帰した佐久間監督の初戦となる。小林監督は「読みづらいけど、守備を堅くしてくるだろう」と予想。突破力のあるFW山崎雅人(29)やFW古橋達弥(30)への期待が高まる。

 ◆前回(5月28日)は得点ランク3位(9点)のFWハーフナーに先制弾を許したが、MF伊東が左サイドを突破して同点とした。

 <準々決勝>

 大宮は今季、ホームNACK5で5分け5敗と未勝利。小林監督も「吉兆データ」を承知しており「うちが最初(の負けチーム)にならん」と強気。ラファエル、ピンパォンの強力FW陣をいかに抑えるかが鍵となる。

 ◆5月14日の対戦は、攻勢に出ながら得点を奪えず。前半29分にMF東にスキをつかれ、決勝点を許した。

 <準決勝>

 清水は3戦連続0-4で負けており、状態は悪いが油断は禁物。小林監督は「前(6月15日)にやったときも良くなかった。でもうちに勝ってから調子が上がったしね」と警戒する。3トップのメンツがここ5試合定まっておらず攻撃が不安定。堅く入って完封する。

 ◆前回は“PK合戦”。後半43分にFW大久保がPKから同点弾を冷静に決めたが、終了直前にPKをFWアレックスに押し込まれ、1-2で敗れた。

 <決勝>

 8月の最後を飾るにふさわしいライバル仙台との大一番。小林監督は「(DF)菅井はすごいね、顔の骨を折ってるのに。(前節の大宮戦は)寝転んだまま決めたやん」と要注意人物に挙げた。素早い展開に、サイドバックのオーバーラップは脅威。インターセプトから両サイドを突く速攻で反撃する。

 ◆1-0で敗れた前回(5月22日)。菅井に決勝ゴールを奪われた。仙台のスピードについて行けず、90分間チャンスらしいチャンスはなかった。

 4連勝で「大旗の白河越え」ならぬ「来季への(降格)ボーダー越え」を達成したい。【湯浅知彦】