“ウッチャンジオチャン”で昇格戦線に殴り込みをかける。J2札幌は今日17日、ホーム札幌ドームで千葉と対戦する。16日の紅白戦では出場停止明けのFW内村圭宏(26)が主力組トップ下で起用された。1トップの新外国人ジオゴ(28)との連係から早速2得点が生まれるなど相性は上々だ。千葉に勝てば昇格圏3位とは今季最少の4差まで接近。新コンビで上位陣との直接対決を制し、札幌ドーム100戦目を飾る。

 初コンビとは思えぬ鮮やかな“掛け合い”だった。紅白戦開始7秒、いきなり内村の右クロスをジオゴが頭で押し込み1ゴール。9分にはスローインを受け右サイドをドリブル突破した内村からグラウンダーのクロスが入り、ジオゴが押し込み2点目を挙げた。息の合った崩しに石崎信弘監督(53)も「2人ともボールが収まるし、一緒にいると面白くなりそう」と手応えを示した。

 新コンビは高さのジオゴ、速さの内村と組み合わせもばっちりだ。「粘ってどっしり構えてくれるから自分みたいにちょこちょこ動き回るタイプは合う」と内村。ジオゴは「内村とは少ない時間だったけど互いのプレーを確認しあえて良かった」と振り返った。

 2人とも千葉戦にかける思いは強い。内村にとっては、退場処分をうけた7月31日の岐阜戦以来17日ぶりの公式戦となる。「休ませてもらった分を取り返さないと。前回、悔しい思いをしただけに千葉に勝って差を詰めたい」。出場停止で富山遠征には同行できなかったが、その代わりに札幌でパワーフードの「ジンギスカン」を食べエネルギーを充電。復帰準備は整った。ジオゴも気合が入っている。ホーム初陣を前に「札幌のファンに会うわけだし、身だしなみもしっかりしないと」と髪をツルツルにそり上げスイッチを入れた。

 千葉戦は札幌ドーム節目の100戦目。内村は7月16日の水戸戦でリーグ通算700号を決めた節目男のプライドがある。「レモスも入ってきたし、ここでしっかりアピールして自分のポジションをつかまないと」。ジオゴも「FWは点を取るのが仕事。(ブラジルの)マラカナンスタジアムもすごいが札幌ドームもどれだけすごいか堪能したい」と意欲は十分だ。勝てば3位徳島とは昇格レースに割って入る勝ち点差4。札幌が新ホットライン爆発で、09年9月27日湘南戦以来22カ月ぶりの3連勝を呼び込む。【永野高輔】