仙台FW中原貴之(26)がリーグ残り10戦、復活を懸ける。昨季は27戦に出場し、4得点を挙げた。だが今季はここまでわずか5戦、32分間の出場にとどまっている。181センチの上背から繰り出すヘッドは攻守ともにチームを支える武器だが、FWディエゴの加入などで2戦連続、ベンチ入りメンバーから外れている。

 先月20日の名古屋戦では試合終了間際に途中出場し、3分間の出場。DF闘莉王ら高さ対策のために守備に専念した。「勝ってなかったからなんとしても0に抑えることだけ考えた」と10戦ぶりの勝利に貢献した。だが本音はFWとして攻撃で活躍したい。「調子は悪くないんでね。試合に絡んでもっと良くなっていきたい。試合にこれだけ絡まないときつい」と悩みを話した。

 それでも手は抜かない。参加義務のなかった1日の午後練習も自ら志願して臨んだ。「練習だけは気を抜かずにやらないと」。昨年12月、右ひざ外側半月板損傷と、右ひざ脛骨(けいこつ)外側顆軟骨損傷の修復手術を受けた。今季キャンプはリハビリに専念。リーグ初出場したのは6月26日の清水戦で今季13戦目だった。その影響はあるが前を向く。4日、山形との練習試合で猛アピールをかける。「いつも大学生相手だったから練習試合でJ1チームとやれるのは大きい。試合勘を取り戻したい」と復活を誓った。【三須一紀】