山形が、「急造FW」を抜てきする可能性が出てきた。10月1日の磐田戦はFW山崎雅人(29)が累積警告で出場停止。28日のシュート練習では、本来は左サイドハーフのMF伊東俊(23)がFWの位置で連係を確認していた。小林伸二監督(51)は「十分あると思う。動いてボールをキープする選手を使いたいし」と伊東のFW起用を示唆した。

 緊急コンバートの背景には山崎欠場だけでなく、FW古橋が完璧ではない状況もある。脚部の違和感から、前日27日の立ち上げメニューを回避。小林監督は「フルが週明けにちょっと良くなかったから」と、若きドリブラーに期待を寄せた。

 伊東は7月に負った右膝内側側副靱帯(じんたい)の損傷から、前節C大阪戦(23日)に復帰。途中交代から何度もチャンスメークするなど、状態は上向きだ。FWでの出場は国士舘大4年時以来。青森山田高では4-4-2の最前線を任されていたこともあり、焦りはない。「問題ないです。シュートもいっぱい打てるんで。(2トップは)誰と組んでも、自分で何とかやるんで大丈夫です」。ポジションが変わっても、プレースタイルまで変えるつもりはない。寡黙な仕事人が、磐田DF陣を黙らせる。【湯浅知彦】