チーム最多となる公式戦11ゴールの清水FW大前元紀(21)が、胴上げを阻止する。3日のG大阪戦では、自身初のリーグ戦全試合に加え、公式戦全試合出場がかかる。11月30日の練習で行われた紅白戦では疲労を考慮されたFW高原、DFボスナーらが別メニューで調整する中、得意の裏に抜け出す動きでゴールを決めるなど、今季終盤にきても疲れを見せていない。大前は「全試合出場は自信になる。体力的にできることが分かった」とリーグ最後の34試合目を見据えた。

 相手のG大阪は首位柏と勝ち点差2で、優勝争いを演じている。リーグ戦最後となるアウスタは、清水サポーターだけでなく、胴上げを期待する多くのG大阪サポーターの来場も予想されるが、大前は「胴上げはされたくない。選手として見たくない気持ちが当然ある。勝って終わりたい」とキッパリ。目の前での優勝を許すつもりはない。

 天皇杯、ナビスコ杯を合わせた公式戦全試合出場はチーム唯一。疲労回復の秘訣(ひけつ)は「よく寝ること」だ。寝る子は育ち?

 プロ4年目の今季は、チーム最多となる11ゴールを決めて開花した。今季残りはリーグ最終戦と天皇杯。最後まで成長は止まらない。【栗田成芳】