浦和が来季の監督候補として、G大阪を今季限りで退任した西野朗監督と本格交渉に入ることになった。6日までに、関係者への取材で明らかになった。ペトロビッチ前監督の解任騒動当初は、前日本代表監督の岡田武史氏の招聘(しょうへい)を目指したが、岡田氏が中国スーパーリーグ杭州緑城との交渉を優先したことで、浦和との交渉は難航。その直後から、有力候補の1人だった西野氏に再度打診をしていた。

 浦和は来季に備え、もう待ったなしの状態。すぐにでも西野監督と話し合いのテーブルにつき、浦和のチーム編成、年俸などの待遇について、具体的な交渉を進めたいところ。リーグ戦、アウォーズが終わり、西野監督のG大阪退団も正式に決まっていることから、浦和が直接交渉に入ることに障害はなくなった。

 監督人事について、橋本光夫社長は口を閉ざしたまま。今後は、浦和レッズとしてのビジョンを西野監督に訴えるところからのスタートになる。J1で来季監督が未定なのは浦和を含めてほんのわずか。西野監督は現場に意欲を見せており、橋本社長の交渉に浦和再生のすべてがかかっている。