<天皇杯:浦和3-1愛媛>◇4回戦◇17日◇熊谷陸
浦和のMF柏木陽介(24)が、「ペトロ・レッズ」の旗頭に名乗りを上げた。来季監督に基本合意している前広島監督のミハイロ・ペトロビッチ氏(54)が初視察する中、浦和はJ2愛媛に快勝。広島時代に3年半、「攻撃的パスサッカー」を掲げた同氏の指導を受けた柏木は、攻撃の軸となり、2点リードのチームの後半32分には勝利を決定づける3点目も決めた。24日の準々決勝で来季J1に昇格する東京と対戦する。
ペトロビッチ氏のサッカーを知り尽くす男が、初の御前試合でいきなり結果を出した。後半32分、右サイドを崩し、FW原からのボールをDF宇賀神がゴール前へクロス。トップ下の柏木が走り込み、左足をワンタッチで合わせて決めた。前半の2点はセットプレーからだったが、この1点は自陣からパスをつなぎ、相手DF陣を崩して奪う“ペトロ流”のゴールだった。
「いい形でボールが回せて、あの崩しができて、きれいなゴールだった」と柏木。スタンドのペトロビッチ氏も「すごくきれいなゴールだった。うれしく思う」と称賛した。柏木は06年6月から10年に浦和に移籍するまで3年半、広島で同氏の指導を受けた。「お父さんであり、恩師である。あの人のおかげで今がある。協力したい」と話すほどの強い師弟関係で、戦術も知り尽くしている。
恩師とともに目指すのは「攻撃的パスサッカー」。既に来季へ向けて、実践している。同氏から「球が一番疲れない」とパスを多く回すように指導されたことを明かし、「連動する動きが増えてきた。だいぶ流動性も出てきている。相手を疲れさせるのも1つの方法。監督が来たらやりやすくなる」と話した。
さらに今の浦和にはFW原口やMF梅崎ら1人で局面を打開できる選手もそろう。「レッズにはドリブルができる選手がいる。みんなが分かってきたら、少し動くだけでパスコースができる。両方使えたら、レッズは強くなる」と柏木。目標の天皇杯優勝のさらに先、来季に向けたチーム作りも見据えている。【保坂恭子】



