おめでとう、J1昇格!

 今年もJ2の3チームが昇格を果たし、来季から日本のトップリーグに戦いの舞台を移す。昇格までの舞台裏には、地域や関係者との力強い「絆」があった。

 1年でJ1復帰を果たした東京は「地元愛」を再確認しながら昇格への道を歩んできた。2月、調布市せんがわ劇場で「FC東京のある“まち”」というテーマで地元東京の劇団による演劇コンクールが開催された。クラブから特別審査員として新任の阿久根社長やコーチらが参加。劇団「ジパング・ステージ」と「青春事情」による演劇が優秀作品に輝いた。8月23日、同劇場に選手や監督、スタッフが招かれ、この2劇団の特別観賞会を開催。阿久根社長は選手全員に感想文を書かせ、提出させた。

 ただ観賞して終わりではなく、書くことでファンの期待を体に染み込ませ、モチベーションを上げる狙いがあった。U-22日本代表のGK権田修一(22)も「J1にいた時より、1試合1試合を大切にできたシーズンだった」と振り返る。J1という舞台で、再びストーリーを刻み始める。【由本裕貴】