チーム第1号がエースの仕事だ。札幌は今日19日、北九州とのプレシーズンマッチ(北九州市)に臨む。今季、初のJクラブとの対戦でFW内村圭宏(27)がトップ下で先発する。グアム合宿中の韓国Kリーグ仁川戦は腰痛のため欠場。この試合が初実戦になる。昨季はチーム最多の12得点を挙げ躍進。仁川戦は無得点で敗れただけに、チーム今季初得点を奪い、エースの地位を不動のものにする。
ただのプレシーズンマッチではない。今季初勝利、初得点がかかる一戦。必然的にエースにかかる負担は大きい。雪が舞う阿蘇山のふもと熊本・大津での18日の前日調整。内村は最後のシュート練習できっちりゴールを決め、準備を終えた。「一番はやっぱり点を取りたい。点にこだわってやりたい」。エースの使命として、自らに重い責務を課した。
だれよりもゴールに飢えている。6日の仁川戦は持病の腰痛のため欠場。別メニュー調整を余儀なくされた。試合も無得点で敗戦。その間、チーム内は新戦力の台頭もあり、レギュラー争いは厳しさを増した。昨季は最終節東京戦で2ゴールを奪うなど、チーム最多の12得点で真価を発揮したが、安穏とはしていられない。出遅れを取り戻す最高の結果は得点。舞台はJ1に移っても、エースの称号を渡すつもりはない。
自分のことだけを考えているわけではない。これまでの攻撃だけではJ1で通用しないことは、痛いほど分かっている。そのため周囲との連係で選択肢を増やすことにも力を注ぐ。重要視するのが、1トップで起用される新加入FW前田との関係だ。
「そこがカギですね。いいボールが入れば何でもできる。2列目の自分が工夫して動ければ。上背がないので足元でやっていきたい」。イメージするのは相手DFをほんろうするパスワーク。2人のコンビネーションによる攻撃を今季の札幌の新たな武器にするつもりだ。
「いつくるか分からない」と、腰に爆弾を抱える。それでも休むわけにはいかない。「自分にとって一発目の試合。いい攻撃をしたい」。今季初のJクラブとの対戦で、内村のゴールの先にあるもの。それはチームがJ1で十分に通用することも意味する。【小林明央】



