一瞬ヒヤリとした。J2山形FW山崎雅人(30)が24日午前、宮崎市・エントランスプラザでの調整中に交錯プレーに巻き込まれた。後方から攻撃を組み立てる練習で、右からのクロスにDF石井と競り合い、左膝を強打。その場に倒れ込んだ。トレーナーらに確認後メニューに戻ったが、違和感を覚えて奥野監督に交代を直訴。アイシングで様子をみた。

 その後は全体のクールダウンに笑顔で参加。送迎用バスに乗り込む前には「靱帯(じんたい)痛めた~(笑い)」とブラックジョークで症状の軽さをうかがわせた。

 山崎には主将としてだけではなく、得点王の期待もかかる。公私ともに、大黒柱としてチームを支えなければならない存在。離脱となれば大きな痛手をこうむることは、自身も重々理解している。重傷を避けるため「大事をとってメニューを外れた」と最善策を選んだ。

 ところが、心配をよそに午後からの攻撃練習にはしっかりと合流。左足でも強烈なボールを蹴り、周囲を安心させた。「ここまでけがなく来てるんで、今けがしたらもったいない。無理せずやっていく」。たまにブレーキをかけながら、千葉との開幕戦(3月4日)には万全の状態に持っていく。【湯浅知彦】