札幌の新戦力DFジェイド・ノース(30)が、前田封じで開幕白星を手繰り寄せる。明日10日の開幕磐田戦(札幌ドーム)はセンターバックとして先発出場が濃厚だ。オーストラリア代表として10年のW杯南アフリカ大会アジア最終予選、11年のアジア杯で日本代表と対戦。磐田にはFW前田、DF駒野ら日本代表経験者がいるが、過去の代表戦の豊富な経験と情報を駆使して抑え込む。

 仕上がりは上々だ。熊本合宿最終日となった8日、ノースは自慢の高さを生かし、ひたすらハイボールを跳ね返した。石崎監督も「ジェイド、グッド!」と連呼。明日10日には、いよいよ自身初のJ1開幕を迎える。ノースも「いい状態だよ。DFとしてしっかり勝利に貢献できるよう気を引き締めて臨みたい」と意気込んだ。

 日本では昨季J2での4試合と実績は少ないが、大きな問題ではない。10年6月17日のW杯南アフリカ大会アジア最終予選では、オーストラリア代表として日本代表戦に先発フル出場。2-1の勝利に貢献した。日本の攻撃的選手については「スピードとテクニックを備えた選手が多い。しっかり対応できるようにしたい」と言う。当時代表の岡崎、松井、玉田ら日本人特有の速さを封じた自信と経験を札幌でも生かす。

 09、10年J1得点王に輝いた磐田のエース前田についても09年アジア杯決勝で、ベンチから生のプレーを見ていた。最近の試合もDVDでチェック済みだ。「いい選手。いろんなことができる選手だが、磐田には他にも優秀な選手がいる。前田1人に固執しないよう組織で抑えたい」。相手は日本を代表するストライカーだが、こちらも現役代表。意識しても、こだわりすぎない。冷静に自身のデータに基づいて封じ込める。

 英語での意思疎通も徐々に良くなってきた。熊本ではDF奈良と2人部屋となり日本語の習得にも務めた。29日にはオーストラリア代表としてサウジアラビア戦にフル出場。試合勘を取り戻し、3日の鳥栖戦では安定した守備で完封勝利にも貢献した。「大事なのはシーズンに入ってから。本番でもいい結果を」。早ければ4月にも夫人と2人の男の子が札幌に来る。明るい家族生活を送るためにも、前田を抑え、スタートダッシュにつなげる。【永野高輔】