日本代表と五輪代表で活躍するC大阪のMF清武弘嗣(22)のドイツ1部ニュルンベルクとの移籍交渉が本格化したことが29日、分かった。同日付のドイツ専門誌キッカーは、清武がニュルンベルクへ移籍することが決定したと報道。C大阪側は「正式な話はまだ来ていない」と即移籍を否定しながらも「話はしている」と、水面下での交渉を認めた。

 キッカー誌によると、清武の移籍金は約100万ユーロ(約1億1000万円)で、移籍は近日中に発表されるという。ニュルンベルクは昨年11月に強化担当者が来日し、C大阪の試合を視察。昨年末にも獲得の正式オファーをC大阪側に出していたが、清武がロンドン五輪出場後の海外移籍を希望していたこともあり、交渉がまとまらなかった経緯がある。

 この日、金鳥スタでの非公開練習に参加した清武は「急いでいるんで」と取材に応じなかった。C大阪からはMF香川、乾がドイツに渡るなど、移籍先が金銭面などの条件を満たせば、強引な引き留めはしていない。清武も交渉が順調にいけば、今夏の移籍が実現することになりそうだ。

 また、同誌はニュルンベルクが獲得に興味を示していると26日付で伝えたドイツ2部ボーフムの乾について、移籍金が約300万ユーロ(約3億3000万円)で、ニュルンベルクには高額すぎるとした。

 ◆ニュルンベルク

 1900年、ドイツ南部ニュルンベルクに創設。20年にリーグ初制覇。過去9度のリーグ優勝、4度のドイツ杯を誇る古豪だが、90年代以降は1部と2部を行ったり来たりが続く。昨季は6位だった。主な選手はチェコ代表FWペクハルトら。本拠地はイージークレジット・スタジアム。