かつての同僚を封じてみせる。J2山形DF石川竜也(32)が、明日1日のホーム水戸戦で元日本代表FW鈴木隆行(35)を迎え撃つ。2人は約4年間、鹿島で一緒にプレー。対戦は今回が初めてだが「今の水戸のいい起点になっていると思う。(鈴木の)1トップも機能している」と警戒している。

 石川が新人として鹿島に入団した02年はW杯日韓大会イヤー。当時、鈴木は日の丸を背負い、ベルギー戦では「つま先シュート」と呼ばれたゴールを挙げるなど、代表のストライカーに君臨していた。石川は「10年ぐらい前の隆行さんは裏に飛び出したり、こじ開けたり、自分で攻め上がるタイプでパワーもあった」と分析する。

 今季の鈴木は全5試合に先発出場して2得点。数字上は依然として「点取り屋」のイメージが強い。だが「今は攻撃のアクセントになっていて、周りをうまく使ってくる。シャドー(1・5~2列目)の3枚が抜けてくるので、しっかりつかまえないと」と石川はスタイルの違いを説明し、対応策を練っていた。「うちのセンターバックのカバーもしっかりしていきたい」。正確なクロスを武器とする「レフティースナイパー」が、守備で“先輩”の前に立ちはだかる。【湯浅知彦】