神戸から監督就任要請を受けている西野朗氏(57)が、早期の現場復帰を熱望した。7日、本紙の取材に応じ「すぐにでも現場に戻りたいという思いはあります」と明かした。1日も早くグラウンドで指揮を執りたいという思いからだろうか。昨季まで10年間率いたG大阪時代と同じく、ジャージー姿で帽子をかぶり、自宅前で丁寧に胸中を語った。

 前日6日はC大阪-神戸戦をテレビ中継で分析したという。西野氏は「チェックしました。朝から晩まで家にこもって。さすがに目が疲れてしまった」と苦笑い。神戸は和田前監督退任後、暫定指揮を執る安達ヘッドコーチ(HC)の下で2連勝。同HCを気遣い「今は勝っている状況だから」と神戸の印象を語ることは控えた。一方で同じくテレビ観戦した古巣G大阪については「気にならないと言えばウソになる。(相手の)大宮も良くなかったけれど、ガンバもいい状況ではないね」と複雑そうだ。

 神戸側との交渉は継続しており、現在は諸条件のすりあわせをしている段階だ。選手のコンディションを保つため、公式戦前日のホテル宿泊と、フィジカルコーチの招聘(しょうへい)など環境面の充実を提案。同氏は「(神戸側と)話はしている。ただいろいろな状況がこれまで(G大阪時代)とは違うということは感じる。神戸は試合前に前泊しないこともそうだしね」と淡々と話した。交渉が順調に進めば、今月中にも西野神戸が誕生。今は、常勝クラブにするイメージを描いている。【益子浩一】