J2山形は16日、天童市内でスローインからの攻撃練習に時間を割いた。DF石川、小林、宮本、山田のサイドバック4人がピッチ脇からボールを投げ入れ、受けた選手が中央へクロスを上げる形を反復。累積警告のため前節福岡戦(13日)に出場できなかったFW万代らが次々に合わせ、ゴールを量産した。奥野僚右監督(43)は「『ここからチャンスになるんだよ』ということを再認識したかった。フィニッシュの形に持っていけるようにやった」と攻撃パターンの強化に努めた。

 今季はリスタートからの展開で10得点。そのうち3点はスローインを起点として挙げている。一方で、福岡戦はDF尾亦のロングスローから同点弾を奪われた。ここまで14試合でセットプレーから喫した失点は2。いずれもスローインから得点を許している。「(福岡FW城後のゴールは)相手が素晴らしかった。今日みたいに攻撃だけじゃなく、守備の部分も練習でやっている。ミーティングでも話している。またいつか練習でやることになると思う。リスタートは大事だよ」。現状は“もろ刃の剣”となっている形を、攻守両面から磨いて最強の武器とするつもりだ。【湯浅知彦】