<J1:新潟1-6磐田>◇第12節◇19日◇東北電ス

 磐田の日本代表FW前田遼一(30)が復調を証明する2発をたたき込んだ。1点リードの前半15分、右クロスを左足で押し込む。後半34分、再びクロスを左足で合わせ、チーム5点目を奪った。今季は一時、公式戦5試合連続シュート0本と調子を落としたが、今季2度目の2戦連続弾で息を吹き返した。

 1試合2得点以上の「マルチ弾」は通算21度目。札幌FW中山、元大分FWウェズレイに次ぐ、歴代3位の記録だ。試合後「ハットトリックは意識していなかった」と話したが、両チーム最多7本のシュートを放ち、攻撃陣をけん引。

 16日のナビスコ杯鳥栖戦で欠場したため、有り余っていた体力を一気に爆発させた。それでも「2点取ったことよりもチャンスがあったのに決めきれなかった方が悔しい」と、反省を忘れなかった。

 23日に行われるアゼルバイジャン戦では海外組の李とハーフナーが欠場するため、「日本のエース」をアピールする絶好のチャンスになる。前田は「静岡で試合が行われるので、まずは試合に出たい。チームに貢献できるように頑張ります」。地元で得点し、W杯アジア最終予選へ弾みをつける。【神谷亮磨】