スギちゃんのワイルドスローで神戸討ち!

 札幌は16日、札幌・宮の沢で紅白戦を行いGK杉山哲(31)が主力組に入った。18日の次節神戸戦(札幌厚別)は9戦連続の先発が濃厚となった。神戸と前回対戦した6月9日ナビスコ杯では素早いスローイングから同点弾を演出。守護神ながら再度、攻撃の起点となり11年ぶりのJ1連勝を狙う。

 札幌の起点はハモンだけじゃない。最終ラインからもチャンスメークして、攻撃の幅を広げる。神戸戦に向け杉山は「僕が早くリスタートすることで、流れを切らないようにしたい」と意気込んだ。6月のナビスコ杯神戸戦ではキャッチングからの素早いスローイングで岡本の同点弾をアシストした。高速スロー再現で、神戸連破を目指す。

 課題も武器に変える。今季の公式戦全59失点中、CK、FKから2タッチ以内で与えた失点は16。約4分の1をセットプレーで失っており、対策が急務となっている。前節仙台戦も前半12分に、最初のCKから失点した。それでも「あれは僕が前に出ていれば避けられたかもしれない。キャッチから、早いスローイングで味方につなげば逆にチャンスになる」と前向きだ。

 石崎信弘監督(54)は「クロスへの対応と、その後の判断も早い。周りもそれを意識するようになった」と相乗効果を口にした。2度目の完封勝利へ、守護神が“隠れ司令塔”となり10年ぶりホーム3連勝をお膳立てする。【永野高輔】

 ◆杉山のスローイングからの得点VTR

 6月9日のナビスコ杯神戸戦(ホームズ)で、1-2の前半37分に相手シュートをキャッチ後、自陣右サイドで走りだしていたMF岡本に素早くスローイング。岡本が約25メートルドリブルして、左足のミドルシュートを決め同点に追いついた。