J2山形MF広瀬智靖(23)が、今日7日のホーム熊本戦で今季初めて先発出場する可能性が出てきた。5日の紅白戦では主力組の右サイドハーフに入り、全2本にフル出場。中盤の底が、通常の1枚から2枚に増えたこともあり「いつもよりサイドでプレーできて攻撃にも専念できる」。高速ドリブル→クロスという得意技でチャンスメークするイメージを膨らませていた。

 「サイドのスペシャリスト」としての意地もみせる。2日に行った仙台大との練習試合では、人数不足でボランチも経験した。自慢の攻撃力を生かす場面もなく、ひたすら守備に追われ「全然向いてない。やっぱり自分にはサイドハーフしかない」と再認識。昨季はJ1の猛者をことごとく抜き去った圧倒的なスピードで右サイドを駆け抜ける。

 今季初のスタメンのチャンス。長い時間出場してアピールの機会を増やす選択肢もあるが「最初からガンガン仕掛ける。飛ばしていけるところまででいい。長時間は無理」と腹をくくった。小細工は不要。全身全霊を懸ける。【湯浅知彦】