<天皇杯:C大阪2-1山形>◇10日◇3回戦◇金鳥スタ

 C大阪と対戦したJ2山形は後半5分、DF前田和哉(30)のヘディング弾で先制したが、逆転負けで敗退。

 まさかの逆転劇をくらった。山形は1-1の後半44分、C大阪DF藤本に決勝ゴールを許し、3回戦敗退。リーグ戦で昇格を懸けるのみとなった。

 悪夢を払拭(ふっしょく)する1発で幕を開けた。後半5分。ファーサイドに上がったMFブランキーニョの左CKに、誰よりも高くDF前田が跳びこんだ。ボールは飛び出してきたGK松井の横をすり抜けネットへ。苦い思い出のある敵地・キンチョウスタジアムで、待望のゴールが生まれた。

 昨年9月23日のリーグ戦。同じ舞台で同じ相手に0-6という屈辱的大敗を喫した。前田にとっては地元・大阪での古巣戦だったが結果は散々。試合後、センターバックとして責任を感じながら会場を後にした。チームも、その後は1勝もできずに降格。転落へ拍車を掛けた一戦から1年。意地のヘッドを決めた。

 セレッソファンにも“恩返し弾”を届けた。宮崎キャンプ中の2月下旬、練習試合でC大阪と対戦。試合会場には、相手サポーターが即席で作った「ゴリゴリ応援してる」と書かれた横断幕が掲げられた。移籍しても声援をくれる人たちへ、感謝のゴールをプレゼントした。

 それでも最終スコアは1-2。先制点から9分後、後半頭から途中出場したロンドン五輪代表FW杉本に同点弾を献上。最後は同44分、DF藤本の超ロングシュートで散った。山形は開幕から夏場まで敷いていた「4-3-3」を採用。攻撃的に試合を進めたが、白星はつかめなかった。【湯浅知彦】