Jリーグは12日、東京・文京区のJFAハウスで臨時理事会を開き、J準加盟で日本フットボールリーグ(JFL)優勝のV・ファーレン長崎のJ2入会審査し、満場一致で加入を決めた。九州勢では、福岡、鳥栖、大分、熊本、北九州に次ぐ6番目のJクラブとなった。現在、同クラブが財務的に厳しいことから、Jは(1)13年度の黒字化と(2)純資産の増額を、付帯事項として付けた。なお、同理事会では、甲府、湘南、さらにJ2の3~6位のプレーオフで優勝したクラブのJ1昇格、J1の16~18位クラブのJ2降格も承認。J2最下位となった町田のJ2会員資格喪失も承認した。

 Jリーグ初参入が承認されたとの報告を大東和美チェアマンから電話で受けたV・ファーレン長崎の宮田伴之社長は12日、諫早市内で記者会見し、感無量の面持ちで「満場一致で承認になったと報告を受けた。ありがとうございました」と話した。チームをJFL初優勝に導いた佐野達監督も「あまり実感が湧いていないが、ほっとしている」と笑顔を見せた。

 一方で、財政面での課題はいくつも残る。今季の予算は、3億5500万円。来季は多少の増額を予定しているというが、厳しい予算であることに変わりはない。宮田社長は「安定的な経営にもっていく。5年くらいをめどにJ1に昇格できれば」と決意を口にした。